このページでは、後遺障害の第十三級について記載します。

 

 

①後遺障害等級表

 

等級	後遺障害	保険金（共済金）額
第十三級	一　一眼の視力が0.6以下になったもの 二　正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの 三　一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの 四　両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの 五　五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの 六　一手のこ指の用を廃したもの 七　一手のおや指の指骨の一部を失ったもの 八　一下肢を1cm以上短縮したもの 九　一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失ったもの 十　一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの 十一　胸腹部臓器の機能に障害を残すもの	139万円

 

 

②第十三級第一号「一眼の視力が0.6以下になったもの」の症状

 

※視力が○○○以下になったものについては、こちらをご覧ください。

 

 

③第十三級第二号「正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの」の症状

 

※複視については、こちらをご覧ください。

 

 

④第十三級第三号「一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの」の症状

 

※半盲症・視野狭窄・視野変状については、こちらをご覧ください。

 

 

⑤第十三級第四号「両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの」の症状

 

「まぶたの一部に欠損を残すもの」とは、閉瞼時（普通に瞼を閉じた状態）に角膜（くろ目）を完全に覆うことができるが、球結膜（しろ目）が露出している程度のものを指します。

「まつげはげを残すもの」とは、まつげ縁（まつげの生えている周縁）の1/2以上にわたってまつげはげを残すものを指します。

 

 

⑥第十三級第五号「五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの」の症状

 

※歯科補綴については、こちらをご覧ください。

 

 

⑦第十三級第六号「一手のこ指の用を廃したもの」の症状

 

※手指の用を廃したものについては、こちらをご覧ください。

 

 

⑧第十三級第七号「一手のおや指の指骨の一部を失ったもの」の症状

 

「指骨の一部を失ったもの」とは、１指骨の一部を失っている（遊離骨片の状態を含む）ことがX線写真等により確認できるものを指します。ただし、手指の末節骨の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節（おや指にあっては指節間関節）に著しい運動障害を残すものは除きます。

 

 

⑨第十三級第八号「一下肢を1cm以上短縮したもの」の症状

 

※下肢を○cm以上短縮したものについては、こちらをご覧ください。

 

 

⑩第十三級第九号「一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失ったもの」の症状

 

※足指を失ったものについては、こちらをご覧ください。

 

 

⑪第十三級第十号「一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの」の症状

 

※足指の用を廃したものについては、こちらをご覧ください。

 

 

⑫第十三級第十一号「胸腹部臓器の機能に障害を残すもの」の症状

 

例えば、交通事故による負傷で胃の全部又は一部を失うも、消化級障害、ダンピング症候群及び胃切除術痕逆流性食道炎のいずれの症状も残存していない場合に該当します。

そのほか生殖器関連では、一側の睾丸を失ったもの（一側の睾丸の亡失に準ずべき程度の萎縮を含む）又は一側の卵巣を失ったものが第十三級に該当します。

 

 

⑬ご自身やご家族が第十三級に該当するのでは？とお考えの方

 

自賠責保険における第十三級の労働能力喪失率は、9％です。

限度額は、139万円です。

後遺障害の等級認定手続きで第十三級と認定されると、それ以外に残存している症状等に関係なく、一律で労働能力喪失率が9％とされます。

しかし、判例では自賠責基準の9％と違って、45％の労働能力喪失率が認定されたケースもあります。

これは、後遺障害の等級認定手続きにおいて、きちんと残存している症状を列挙した結果、自賠責保険では認定されなかったものの、裁判で労働能力喪失率が自賠責保険の基準を上回っていることが証明されたものです。

そして、損害賠償額のうち、今後の減収部分に関して9％で計算されるか、45％で計算されるかで受け取れる金額は大きく変わります。

こういった対応を被害者本人やその家族だけで行うのは非常に難しいです。

「保険会社がこう言っているから」「少し調べたらこういう風に書いてあったから」と諦めたりせず、専門家に相談しましょう。

ご自身では見えていなかった解決策が見つかる可能性がグッと高まります。