後遺障害の等級~第十級編~

ここでは、自賠責保険における後遺障害の第十級について記載します。

 

①後遺障害等級表

 

等級 後遺障害 保険金(共済金)額
第十級 一 一眼の視力が0.1以下になったもの

二 正面を見た場合に複視の症状を残すもの

三 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

四 十四歯以上に歯科補綴を加えたもの

五 両耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの

六 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの

七 一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの

八 一下肢を3cm以上短縮したもの

九 一足の第一の足指又は他の四の足指を失ったもの

十 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの

十一 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの

461万円

 

 

②第十級第一号「一眼の視力が0.1以下になったもの」の症状

 

※視力が○○○以下になったものについては、こちらをご覧ください。

 

 

③第十級第二号「正面を見た場合に複視の症状を残すもの」の症状

 

「複視」とは、右眼と左眼の網膜の対応点に外界の像が結像せずにずれているために、物が二重に見える状態であり、麻痺した眼筋によって複視が生ずる方向が異なる。

「複視の症状を残すもの」とは、(ⅰ)~(ⅲ)の全てに該当する場合を指します。

(ⅰ)本人が複視のあることを自覚している

(ⅱ)眼筋の麻痺等複視を残す明らかな原因が認められること

(ⅲ)ヘススクリーンテスト(指標を赤緑ガラスで見たときの片眼の赤像、他眼の緑像から両眼の位置ずれを評価する検査方法)により患側の像が水平方向又は垂直方向の目盛りで5度以上離れた位置にあることが確認されること

「正面を見た場合に複視の症状を残すもの」とは、ヘススクリーンテストにより正面視で複視が中心の位置にあることが確認されたものをいい、「正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの」とは、これ以外のものをいう。

なお、複視の原因である眼筋の麻痺等は、「眼球の著しい運動障害」である注視野の減少の原因でもあり、「眼球の著しい運動障害」に該当する眼筋の麻痺等がある場合には、通常複視も残すこととなる。また、水晶体亜脱臼、眼内レンズ偏位などによって生じる単眼性複視については、眼球の運動障害により生ずるものではないので、視力障害として評価されることとなる。

 

 

④第十級第三号「咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの」の症状

 

※咀嚼機能に障害を残すものについては、こちらをご覧ください。

※言語機能に障害を残すものについては、こちらをご覧ください。

 

 

⑤第十級第四号「十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの」の症状

 

「歯科補綴を加えたもの」とは、現実に喪失又は著しく欠損した歯牙に対する補綴を指します。したがって、有床義歯又は架橋義歯等を補綴した場合における支台冠又は鈎の装着歯やポスト・インレーを行うに留まった歯牙は、補綴歯数に算入せず、また、喪失した歯牙が大きいか又は歯間に隙間があったため、喪失した歯数と義歯の歯数が異なる場合は、喪失した歯数により等級を認定する。

十四以上の歯に対して歯科補綴を加えた場合は、第十級に該当する。

 

 

⑥第十級第五号「両耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの」の症状

 

両耳の平均純音聴力レベルが60dB以上のもの又は両耳の平均純音聴力レベルが50dB以上であり、かつ、最高明瞭度が70%以下のものを指します。

※最高明瞭度については、こちらをご覧ください。

60dbとは、洗濯機(1m)や掃除機(1m)の音量です。

50dBとは、家庭用クーラーの室外機や換気扇(1m)の音量です。

 

 

⑦第十級第六号「一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの」の症状

 

一耳の平均純音聴力レベルが80dB以上であり、かつ、他耳の平均純音聴力レベルが50dB以上のものを指します。

80dBとは、ピアノ(1m)の音量です。

50dBとは、家庭用クーラーの室外機や換気扇(1m)の音量です。

 

 

⑧第十級第七号「一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの」の症状

 

※手指の用を廃したものについては、こちらをご覧ください。

 

 

⑨第十級第八号「一下肢を3cm以上短縮したもの」の症状

 

※下肢を○cm以上短縮したものについては、こちらをご覧ください。

 

 

⑩第十級第九号「一足の第一の足指又は他の四の足指を失ったもの」の症状

 

※足指を失ったものについては、こちらをご覧ください。

 

 

⑪第十級第十号「一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの」の症状

 

「関節の機能に著しい障害を残すもの」とは、(ⅰ)~(ⅲ)のいずれかに該当するものを指します。

(ⅰ)関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの

(ⅱ)人工関節・人工骨頭をそう入置換した関節のうち、関節が強直したもの。但し、肩関節にあっては、肩甲上腕関節がゆ合し骨性強直していることがX線写真により確認できるものを含む。

(ⅲ)人工関節・人工骨頭をそう入置換した関節のうち、関節の完全弛緩性麻痺又はこれに近い状態にあるもの。「これに近い状態」とは、他動では可動するものの、自動運動では関節の可動域が健側の可動域角度の10%程度以下となったものをいう。

 

 

⑫第十級第十一号「一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの」の症状

 

「著しい障害を残すもの」とは、(ⅰ)~(ⅱ)のいずれかに該当するものをいう。

(ⅰ)関節の可動域が健側の可動域の1/2以下に制限されているもの

(ⅱ)人工関節・人工骨頭をそう入置換した関節(可動域制限不要)

 

 

⑬ご自身やご家族が第十級に該当するのでは?とお考えの方

 

後遺障害の第十級の労働能力喪失率は、27%です。

自賠責保険の限度額は461万円です。

自賠責保険の限度額を超える部分の請求は、相手方の任意保険等へ行うことで補償を受けることができます。

しかしながら、任意保険会社が提示する慰謝料等は裁判基準で算定されないことが多く、その為本来なら受け取れるはずの賠償金額より低い金額で示談となるケースもあります。

適正な等級を取得し、きちんと示談交渉を行うことで、損害に対しての適正な賠償を受け取ることができます。

その為にもまずは専門家へ相談し、ご自身の疑問点や不明点等を解決していきましょう。

 

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