後遺障害の等級~要介護の第一級から要介護の第二級編~

自賠責保険における後遺障害の等級は要介護の第1級から第2級と要介護とは認定されないが、後遺障害として認定される第1級から第14級までがあります。

等級ごとの指標と具体的にどういった症状が該当するのかを簡単に記載します。

本ページでは、要介護の第1級と第2級について記載していきます。

 

①後遺障害等級表

等級 介護を要する後遺障害 保険金(共済金)
第一級 一 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

二 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

4,000万円
第二級 一 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの

二 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの

3,000万円

 

 

②要介護の第一級一号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」の症状

 

交通事故によって脳や神経に深刻なダメージを負うと、生命活動に必要な行為に常に介護(看視や声かけ等も含まれる)が必要になります。

例えば、高度の四肢麻痺によって食事や用便、入浴等に常時介護が必要であったり、いわゆる植物状態になってしまった等が該当します。

身体機能は残っていても、高度の認知症が発症し、常時介護が必要なケースも該当するでしょう。

高次脳機能障害認定システム確立検討委員会の平成12年12月18日付報告所「自賠責保険における高次脳機能障害認定システムについて」によると、「身体機能は残存しているが、高度の痴呆があるために、生活維持に必要な身の回り動作に全面的に介護を要するもの」が該当する。

 

 

③要介護の第一級二号「胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」の症状

 

脳や神経系統ではない臓器に申告なダメージを負い、第一級一号と同様に常時介護が必要な状態になった場合に該当します。

例えば、肺や心臓といった呼吸に関係する臓器にダメージを負い、自律呼吸が難しい状態であったり、自律呼吸が難しい為に連続して歩行できる距離が非常に短くなっている等のケースが該当します。

もちろん、後遺障害の等級認定を受ける場合、要介護の第一級一号・二号ともに、様々な検査結果と照らし合わせて、実際にダメージを受けたことを証明していく必要があります。

 

 

④要介護の第二級一号・二号の症状

要介護の第一級と第二級の違いは、「常に介護が必要」か「随時介護が必要」かの違いです。

第二級とは、身の回りのことをする場合に、完全に自分では行えない為、随時介護が必要である状態です。

常時介護と随時介護の差は、被害者の状況等で変わります。

画一的に、「こういった症状が出ているから必ずこの等級」「これだけ動けているからこの等級は認められない」といった判断ではないのです。

「確かにこれだけ動くことはできるが、被害者の状況を鑑みると常時介護が必要といえる」といった判例が出ているケースもあります。

高次脳機能障害認定システム確立検討委員会の平成12年12月18日付報告所「自賠責保険における高次脳機能障害認定システムについて」によると、「「著しい判断力の低下や情動の不安定などがあって、1人で外出することができず、日常の生活範囲は自宅内に限定されている。身体動作的には排泄、食事などの活動を行うことができても、生命維持に必要な身辺動作に、家族からの声かけや看視を欠かすことができないもの」が該当する。

 

⑤ご家族が要介護の第一級や第二級に該当するのでは?とお考えの方

 

要介護の第一級・第二級は労働能力喪失率は100%、つまり社会復帰して労働に従事することはできず、今後の生活に関して金銭的な面での負担が大きくなるでしょう。

自賠責保険では第一級で4,000万円第二級で3,000万円を限度に支払いを受けられますが、その金額で十分に足り得るとは言えません。

もちろん、自賠責保険の支払い額を超える損害賠償は、相手の任意保険等に請求をかけることができますが、その額が裁判基準であるか否かで全体で支払われる損害賠償額は大きく変わってしまいます。

また、自賠責保険の限度額ですら、きちんと要介護の第一級または第二級と認定されなければ支払われません。

第一級と第二級で限度額に1,000万円も開きがありますし、当然トータルで受けられる損害賠償額も変わってくることになります。

適切な後遺障害の等級の取得と今後の生活の為に必要な損害賠償を受けられるよう必ず専門家へ相談しましょう。

専門家に相談せずに示談や後遺障害の等級認定手続を行うことは、被害者やそのご家族にとって不利になる場面も多くあります。

今後被害者やそのご家族が、せめて金銭的な部分だけでも負担を減らし、少しでも平穏に生活を送るために専門家の力を役立てるべきです。

 

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