交通事故の解決を弁護士に依頼する費用

交通事故において、ご自身側に過失がない場合、弁護士法により、ご自身の保険会社は相手の保険会社と示談交渉することができません。
しかし、相手の保険会社と個人で交渉を行うのは、被害者の大きな負担になります。
弁護士へ依頼すれば、相手方の保険会社への対応は弁護士が行ってくれますし、損害賠償額の増額にも骨を折ってくれるでしょう。
しかし、一般的に弁護士への依頼は高額な費用がかかるイメージがあるのも事実です。
ここでは実際に、弁護士へ依頼した場合の費用の内容や目安について説明したいと思います。
※費用については、あくまで目安の為、実際に依頼される場合は、依頼される弁護士に予め確認しましょう。

一口に弁護士費用といっても、その内訳は大きく分けると以下4つになります。

①相談料
②着手金
③成功報酬
④その他の費用

①相談料:実際に業務を依頼される前の相談時にかかる費用。相談料無料の事務所や、30分5000円というように費用がかかる事務所もあります。

②着手金:弁護士に実際に依頼される段階で支払う費用。手付金ではなく、弁護士が初動を行う為の費用の為、結果や途中解約に係わらず、返金されることはない。着手金無料の事務所もありますし、一定の着手金がかかる事務所もあります。また、交渉でまとまらず、裁判となった場合等は、追加で着手金が発生する場合もあります。

③成功報酬:弁護士に依頼した事案が全て終了してから弁護士に支払うお金です。事務所毎に差異があり、、増額した補償金に対する割合で決定している事務所や、保証金全額に対する割合で決定している事務所等があります。

④その他の費用:事案を処理するにあたって、実際にかかった交通費や郵送費といった実費や、出張や裁判所に弁護士が出向くことになった場合に発生する日当が含まれます。

 

②~④は、事案によって金額が変わる部分になります。


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そこで、具体例を見ていきたいと思います。2008年度版の日弁連による「アンケート結果にもとづく市民のための弁護士報酬の目安」によると、

「交通事故にあい、重傷を負った被害者から損害賠償請求を依頼された。弁護士の判断として1000万円程度が妥当であると考えたが、保険会社からの提示額は500万円であったので、訴訟を提起し、その結果、1000万円の勝訴判決を得て、任意に全額回収できた。」場合、

着手金
20万円前後…19.7%
30万円前後…48.6%
40万円前後…11.5%
50万円前後…14.7%
60万円前後…1.6%
70万円前後…0.2%
その他…3.2%

成功報酬金
50万円前後…35.4%
60万円前後…15.1%
70万円前後…18.2%
80万円前後…10.1%
90万円前後…2.5%
100万円前後…15.5%
その他…3.1%

(引用元:2008年度版 アンケート結果にもとづく市民のための弁護士報酬の目安)

この数値を平均化(その他を除く)すると、

着手金:約33万円程度
成功報酬金:約56万円程度

となります。
ここに、相談料やその他の費用が上乗せされたものが、トータルの弁護士費用ということになります。

上記の例で言えば、仮にトータルの弁護士費用が100万円だったとしても、

依頼前の損害賠償額:500万円
依頼後の損害賠償額から弁護士費用を差し引いた額:900万円

となる為、依頼したメリットが大きいと言えるでしょう。

また、ご自身の任意保険に「弁護士特約」を付けている場合、保険会社毎に内容に差異はありますが、この弁護士費用を保険会社が負担してくれます。また弁護士特約を使用しても、保険の等級が下がったりしません。
是非、弁護士特約を有効利用しましょう。
弁護士特約がないという方は、この機会に付帯することを検討してみてはいかがでしょうか?
保険会社にもよりますが、弁護士特約の保険料は年間約3000円前後の商品という保険会社やそれより低廉な金額という保険会社もあります。
補償内容もまた保険会社ごとに違いますので、保険内容や費用に納得できるようであれば、加入をお勧めします。


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